TED和訳まとめ

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TED和訳まとめ

TEDとは世界の叡智が講演をおこなう極上のカンファレンスです。

”弱さ”の強さ


Vulnerability researcher
BrenéBrownは弱さ、勇気、信頼性、そして恥を研究する. Full bio

 ブレネー・ブラウン - Google 検索

ブレネー・ブラウン - Google 検索

 

0:11さてこの話から始めましょう―2年前 ある企画の担当者が電話してきました スピーチイベントに出ることになっていたのです 彼女は電話口で言いました 「今困っているのよ 案内にどうあなたの紹介文を書くかで」 「困るって何が?」 「あなたのスピーチから考えたら 研究者だけど―もし研究者なんて紹介してしまったら 誰も来ないんじゃないかと思って 退屈で縁のない話と思われたらね」 ―会場(笑) 「わかった それで?」 彼女はこう続けました「だけど― あなたの魅力は話上手なところなの だからストーリーテラーと呼ぼうと思うんだけど」 研究者としての私は不安に思い 「なんですって?」 ストーリーテラーよ」 「なんで魔法使いの妖精じゃないのよ?」 ―会場(笑) 私は「ちょっと考えさせて」と言って 自分の勇気を呼び出そうとしました そしてこう思ったのです 私がストーリーテラー でも私は定性調査をしていて 物語を収集するのが仕事だし 魂のこもったデータを物語と言うのだろうから やっぱり私はストーリーテラーなんだと 「じゃあこういうのはどう? 研究者兼ストーリーテラー 「そんなのありえないわ」と一笑に付されました ―会場(笑) ですから私は研究者兼ストーリーテラーです 今日は物の見方を 拡げることについてお話します また研究にまつわる いくつかの話をしたいと思います 研究を通して私の見方は根本から拡がり 生き方 愛し方 仕事 子育てのやり方を 変えました

1:46そもそもの始まりがこれでした 私がまだ若き研究者―博士課程の1年生だったとき 指導教官の教授が みんなにこう言いました 「つまりだね― 測定できないものは存在しないのだ」 うまいこと言ってるだけだと 疑いましたが彼は確信に満ちていました ちなみに私はソーシャルワーク 学士号と修士号をとり そのときは 博士号を取得しようとしていました ですから在学中はずっと 人生は煩雑なものだと信じ だからこそ素晴らしいと思う人たちに 囲まれてきたのです 私はその人たち以上です 人生は煩雑で それを片付け整理し 弁当箱に詰めてしまいます ―会場(笑) それが自分の生きる道ですし 天職だと思います ソーシャルワークの分野でよく言われるのが 仕事の苦しみに身をあずけろというものですが むしろ私は仕事の苦しみを振り払い 押しのけて全部片付けてきました 私はそういう主義でした それで この言葉でわくわくしました またこう思ってました―これが私の天職なんだ どうしようもない話に興味があるし それをどうにかしたいし 理解したいんだ と こういった大事なことについて どうにかして 誰もが― わかるように整理したかったのです

3:08それで“関係性”から研究を着手しました 10年間ソーシャルワーカーの仕事をしてみると 関係性が生きることの理由だと 気付くのです 関係性が生の目的や意味を与えてくれるのです 関係性とはそういうものです 社会正義 メンタルヘルス 虐待や育児怠慢に関わる人なら誰でも 知っていることなのですが 関係性 つまり繋がっていると感じる能力は 神経生理学的にも認められた能力で 生きる理由なのです そこで関係性から研究を始めようと考えました 上司から評価を説明される状況を 想像できますね 上司はあなたの37の功績について話したあとで “成長の余地”について話します ―会場(笑) その“成長の余地”が頭からはなれません 私の研究の過程でも同じことが起こりました というのも愛について尋ねると 相手は失恋について語ります 帰属意識について尋ねると それではなくて 冷たくされたひどい経験について 関係性について尋ねると語られるのは― 関係性がうまくいかない場合の話なのです

4:18開始して6週間たったところで この何と呼んでよいかわからない状況に気付き それまで理解も経験もしたことのない方法で 関係性が完全に解明できたのです 研究からいったん後退し これが何かをはっきりさせる必要があると考えました 結局それは“恥”であるとわかりました 恥というのは関係性喪失への怯えとして 容易に理解することができます 私も自分が 関係を持つに値しないと思われることを想像すると 自分の中にも見いだせるものです つまり 普遍的で誰もがもっているのです 逆に恥を経験しない人が つながりや共感を持ちえるはずがありません 恥について語りたい人はいませんが 話さないと余計に大きいものとなります この恥という感情 つまり 自分は十分じゃない と思う 誰もが知る感情のことですが 具体的には完璧じゃない スリムじゃない 金持ちじゃない 美しくない 偉くない とかそんなことです こうした気持ちを芽生えさせるのは 耐えがたいような心のもろさです なぜなら 関係性を持つには 私たちは自分自身をさらけ出さなければなりません

5:31心のもろさについて私の考え―私はそれが嫌でしたから 自分の心のもろさを物差しで叩きなおす よいチャンスだと思いました 私はこれを理解してやる 1年をかけて徹底的に解体してやる どう働くのかを理解してやる そしていつかその裏をかいてやる 準備万端でしたし本当に夢中でした でも察しのとおりうまくはいきませんでした ―会場(笑) わかりますね 恥についてはもっとお話ししたいのですが 時間が足りません けれども結果的に この発見は この10年ほどの研究のなかで 学んだ一番重要なことです 1年のはずが 6年となり 何千もの話があり 長いインタビューやフォーカスグループ研究をいくつも行い ある時は誰かが雑誌の記事や 自身の体験談を送ってきて それは6年の間に何千ものデータになったのです それで理解の糸口を得ることになりました

6:34また恥が一体何であるか どう作用するのかも理解したと言えます 私は本を書きました 理論を公表しました しかし何かが不十分だったのです それが何かというと 適当に私がインタビューする人を選び ある人たちを自己価値感を持っている人と 区別すると 前者に欠けていたものとは 自分に価値があるという感覚でした 愛情とか帰属の感覚を持つ人がいる一方で それに苦しんだり 自分は― これでいいんだろうか と悩んだりする人がいます 強く愛されているという感覚を持つ人と 愛や関係性に苦しむ人とは あるひとつの点で 違っていました それはこういうことです 深い愛情や関係性を感じている人は 自分が愛されるに値すると信じているのです それが違いなのです 自分には価値があると信じているのです 人が関係性が断たれた状況にいることに 耐えられないのは 自分が関係性を持つのに値しないという恐れです ですから個人的にも仕事上でも このことを理解する必要があると思いました それで自己価値感が見られる人や それに従って生きている人への インタビューを選び出し これらをじっくりと眺めました

7:51共通してみられることは何だろう? 私はちょっとした文房具中毒で― でもそれはまた別の機会に話します マニラフォルダーとサインペンを手に この研究をなんと呼べばいいのか考えました そしてある言葉がふと浮かんだのです それは“あるがまま”です つまり― 自己価値感をもって生きている人たちなのですそれでマニラフォルダーのはじめにこう書き データを見始めたのです それが私が最初にしたことです 4日で集中的なデータ分析をし 過去のインタビューや体験談 出来事など振り返りました 何がテーマなんだろう?パターンは何だろう? 主人は子どもたちを連れて家出しました というのも私は執筆中は 研究者モードで ジャクソン・ポロックばりの仕事ぶりですから そこで発見したことをお話すると その人たちが共通して 持っていたのは勇気でした ここでは勇気と勇敢は別なものとして考えます 勇気―そもそもはラテン語 心を表わす“cor”という言葉が 英語に入ってきたものです またもともとの定義は 自身のことをあるがままに話す ということです こうした人々は 不完全であってもよいとする 勇気こそを持っていたのです また自分に対して思いやりがあって 他者への思いやりを持っています 人は自分自身に優しくなれないなら 他者にも思いやりを持てませんから またこの人たちは関係性を持っていました ここからが難しいところなのですが 自分への忠実さの結果 自分のあるがままを受け入れるために あるべき姿については あきらめていました それは関係性を得るためには 絶対に必要なことなのです

9:39その他の共通項は こういうことでした 心のもろさを受け入れていたのです その人たちはこう信じます 自分たちの心をもろくするものこそ 自分たちを美しくする と 心のもろさが快適であるとも それが自分たちを苦しめているとも 言いません 恥のインタビューの時に― 聞いたような発言はありませんでした 必要なことなのだ語ります 愛していると 告白するための思い切りや うまくいく保証がなくても 何かをするという熱意について また マンモグラフィーの検査の後 医師からの告知に備えながら なんとか生きる意志について 語ります それがうまく行こうと行くまいと 関係性に身を費やしたいのです ただそれが不可欠なことだと考えているのです

10:43私にとってこれは裏切られる結果でした 自分自身がかつて研究をすることに 忠誠を誓ったなんてもう信じられませんでした 研究とは 制御したり予測すること また現象について詳しく調べることです 制御や予測という― 明確な目的があってなされるものです けれども制御や予測という使命に 従った結果表れた答えは 心のもろさを受け入れた生き方であり 制御と予測を放棄せよというのです これはちょっとした挫折となりました ―会場(笑) こんな風に実際よりも大きい挫折に見えたのです ―会場(笑) 私は挫折と捉えましたが 私のセラピストはそれは開眼だと捉えました 開眼は挫折より響きがよいものですが やはりそれは私には挫折でした 研究を止め セラピストを探すことにしました 余談ですが こういう状況がわかりますよね 友達に電話して「相談相手が必要なんだけど 誰かいい相手はいないかしら?」と言う状況です 私の場合は5人の友達がこう言ったのです 「えー?私だったらあなたのセラピストにはちょっと…」と ―会場(笑) 「それってどういうことよ?」 「今言った通りよ わかるでしょ? ものさしを持って乗り込んでこないでね」 ―「はいはい」

12:02それであるセラピストを見つけたのです セラピストのダイアナと初対面のとき あるがままの人たちの リストを渡して座りました 彼女がまず「どうですか?」 「大丈夫です 元気です」 「どうかしたんですか?」― 彼女はセラピスト専門のセラピストなのです 私たちにもセラピストが必要なのです 彼らの嘘発見器は高性能ですから ―会場(笑) それで言いました 「手短に言うと私は苦しんでいます」 「その苦しみは何ですか?」 「心のもろさについての課題を抱えていて 心のもろさが恥や恐れ 自己価値感についての苦しみの― 中核だということはわかっているんですが それはどうも 喜びや創造 帰属や愛情とか そういったものの根源でもあるようなのです それが私の問題で 援助が必要なんです」と答えました そしてこう続けました 「でも―家庭の問題や 幼少時代のことは関係ありませんから」 ―会場(笑) 「ただ攻略法が必要なだけなんです」 ―会場(笑) ―会場(拍手) ありがとうございます 彼女の反応はこうでした―会場(笑) それで―「これって大変ですよね?」 「大変とか大変じゃないという問題じゃありません」 ―会場(笑) 「ただそういうものなのです」 「これはきっと重症だわ」

13:38―会場(笑)

13:41そうでもあり そうでない面もありました 約1年かかりました 心のもろさや優しさが重要なことに 気付いた時に 人はどのように受け入れ そこに踏み込むか わかりますか? Aさん 「私は違う」 Bさん 「こんな人とは出かけたくない」 ―会場(笑) 私にとっては1年に渡る戦いでした 激しい戦いでした 心のもろさが私を押し私はそれを押し返しました 戦いには負けました それでも人生は取り返しました

14:14それで研究を再開しました 次の2年を費やし 改めて理解しようと試みたのです あるがままの人たちの選択や 私たちがどうやって心のもろさとつきあっているか といったことを なぜ私たちはこんなに苦しむのだろう? 心のもろさに苦しんでいるのは私だけだろうか? ―違います そう―それが私が学んだことです例えば告知を待っているとき 私たちは心のもろさを麻痺させています 面白いことにツイッターフェイスブック上で どのように心のもろさを定義しますか? 何が心のもろさを感じさせるのでしょう? と 疑問をなげかけると 1時間半で150の返信を得ました どういう返信があるか 知りたかったのです 不調で夫に助けを求めなければならず しかも新婚だったとき 夫をセックスに誘うとき 妻をセックスに誘うとき 落ち込んでいるとき デートに誘うとき 医者からの連絡をまっているとき 解雇されたとき 解雇を命じるとき これが私たちの生きる世界なのです 私たちは心のもろさに溢れる世界に生きているのです また心のもろさを扱う一つの方法は その感覚を麻痺させることです

15:23その証拠に― このことだけが原因ではありませんが これが大きな原因である事象が― 存在します 私たちはアメリカ史上もっとも 借金漬けで 太っていて 依存症が多く 薬物治療に頼る集団です 実は研究から知ったのですが 人間は選択的に感情を麻痺させることができません というのも「これが悪の元凶」― これが心のもろさ 悲しみ 恥 恐れ 失望 などと特定できないからです こういう感情を避けたいので ビール何杯かとバナナナッツマフィンを食べることにします ―会場(笑) とにかくそういう感情を避けたいのです 自分にも覚えがあるから笑ってるんでしょう 皆さんの生活をハックするのが私の仕事ですからね でしょ? ―会場(笑) 感情を麻痺させることなしに こうしたつらい気持ちを麻痺させられません 選択的には麻痺させられないのです だからそうした気持ちを麻痺させるとき 同時に喜びや 感謝の意や 幸福も同時に麻痺させてしまうのです それでは惨めです 生の目的や意味を探しているのに 結局は心のもろさを感じてしまう それでビールをかっくらってバナナナッツマフィンを頬ばる それは危険なサイクルになります

16:47こういうことも考えなければなりません なぜ どうやって麻痺させるかということです 何かの中毒にならなくても麻痺します 他にもまた 本来は不確かなものを 全て確かなものにしようとします 宗教はもはや信仰や神秘への信奉から 確実性ということへ移行してしまいました 私が正しくてあんたが間違っている だまれ 以上 確かなものがすべて 恐れれば恐れるほど心はもろくなります それがまた恐れをよぶのですこれは今日の政治のようです 論議なんてもはや存在しません 対話も存在しません あるのはただの非難です 研究の中で非難の捉え方は 痛みや不快の解放をする手段です 私たちは完璧を志向します それを目指すと私みたいになって うまくはいきません 完璧を目指すためにお尻から脂肪をとって それを頬に移植しているのです ―会場(笑) 百年後の人たちが振り返ったときには あきれてしまうことを願います

17:50―会場(笑)

17:52そして私たちは危険なほど 子どもたちに完璧を求めています 子どもたちについてお話をします 子どもは生まれたときから苦しみを背負っています 赤ちゃんを抱いたときにこんなことを言うのは間違いです 見て この子は完璧よ 私はこの子を完璧に5年生までに テニスチームに入れて7年生までにエール大学へいれるの そんなこと言う必要ないんです ただこう言えばいいのです 「あなたは完璧じゃないのよ 苦しみを背負っているの でもあなたは愛情や帰属に値する存在なのよ」 それが私たちがするべきことです 子どもたちがそのようにして育てられるならば 今日の問題を解決できるはずです 私たちは自分たちのなすことが 人に影響を与えないふりをしています 個々の生活でもそうしています 組織としても行っています救済であろうと石油流出であろうと リコールであろうと 私たちは自分たちの行いが他者に 大きな影響を与えていないふりをしているのです 企業に言ったっていいでしょう 完璧でないのは― 承知ですから本当のことを語って 謝罪します もう繰り返しませんと— 言ってください

19:01あるいは別の方法もあります それで締めくくります―それは 自分自身を心の底から さらけ出すこと 心のもろさもさらけだすのです そしてあるがままで愛すことです たとえ成功への保証がないとしても それがとても辛いものだとしても 特に親としては耐えがたいほどに困難なことですが そして感謝とよろこびを実践すること 恐怖の瞬間にも迷いのときにも― それほどまで相手を愛せるだろうか そんなに熱烈に信じることができるか このことにそれほどまでに激しくなれるか―と自問するときにでさえ 一大事と騒ぎ立てたりせず ただ立ち止まってこう言うのです なんて素晴らしいんだろう この心のもろさを感じることが生きていることだから と そして最後に もっとも重要だと考えるのは 自分はよくやってる と信じることです なぜなら 自分はよくやっていると言える 立場を信じて そこから働きかけるときには 叫ぶのをやめて傾聴し もっと優しく穏やかに周りに接し 自分自身にも優しく穏やかになれるのです

20:05以上です ありがとうございました

20:07(拍手)

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BrenéBrownは弱さ、勇気、信頼性、そして恥を研究する. Full bio